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2018年度 共同研究報告会

 去る3月13日(水)に,かみね動物園にて今年度の共同研究報告会が開催されました。生江園長のお話によれば,今年かみね動物園で実施された共同研究課題は全部で15件と過去最多とのこと。継続研究課題も増えており,だんだん研究の場として定着しつつあるんだなぁと感慨深く思いました。

 ということで,今年も年度末ですので報告会です。昨年同様,本学だけでなく,かみね動物園で共同研究を実施された他大学の研究者も一緒に発表会を行いました。

 発表は今年は全部で5件で,トップバッターは当研究室のKさんから。本研究室で継続的に取り組んでいる常同行動の制御に関する研究です。今年は基礎データ取得調査から,いよいよ処理実験へと入っていきましたが,なかなか難しいですね。悪戦苦闘しながらも飼育員さんと一緒になって,頑張って実験した成果が示せてよかったですね。

 2番手は,こちらも当研究室のFさん。かみね動物園と千葉市動物公園の2園にまたがり,しかも半年間,7000時間をゆうに超える観察調査でしたが,持ち前の根性で乗り切りましたた。貴重な成果ですので,ぜひ論文化しましょう!

3番手は,上塚研のSさん。園のほぼすべての動物を網羅した腸炎細菌に関する調査でした。自分の担当動物の健康の点から,皆さん気になるところ。各飼育さんから次々と質問が出ておりました。次年度以降も継続研究ぜひ実施してください!

 4番手は,初参加,日本大学のIさん。地元食材を使った動物園内の飲食メニューと集客との関係について発表してくれました。我々自然科学の分野とは一味違う切り口の発表で,非常に興味深かったです。

 そして5番手でオオトリは,酪農学園大の林先生。実は私の博士課程時代の同級生です。専門分野も違ったのに,まさかこんなかたちで一緒になるとは。生理学的な観点から,動物の状態とイベントの評価について,紹介してくれました。せっかくですからぜひ共同研究やりましょう!


 1年を通じて研究に協力していただいた分,その結果がどのようなものであったのかということを単に報告書を提出してお終いとするのではなく,研究担当者が直接お話させていただき,飼育員さんたちの疑問や意見に答える機会を設けることは,協力していただいた動物園の皆さんに情報を還元するという意味で非常に重要かつ当たり前のことでなければならないと思います。そういう点から,年度末の非常に忙しい時期ではありますが,毎年かみね動物園との間で報告会の開催が根付いてきていることは,いい文化が育ってきたなと感じています。

全国でも共同研究を大学と実施している動物園さんは沢山あるかと思いますが,年に1回のことですし,ぜひ研究報告会を開いてみてはいかがでしょうか?

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