6月19日に第12回の茨城大学・かみね動物園共同勉強会を開催いたしました。
今回は,「環境と経済の評価について」というテーマで,農学部の内田先生にご講演いただきました。もともとの工学系から一念発起して環境系に移られたという異色の経歴を持つ先生で,現在はライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment。ある製品・サービスの資源採取から廃棄までのような,ライフサイクル全体又はその特定段階における環境負荷を定量的に評価する手法)がご専門です。
動物園と経済??と思うかもしれませんが,様々な物事の価値をどう位置づけるかといううえで経済的視点は一つの物差しとなります。しかも,確率論からいえば何の問題もないことについても,人間の価値判断に関する意思決定がいかに不確実なものなのかということを非常に興味深く聞かせていただきました。人間生活と動物園をどのように調和させ,位置付けていくべきなのか,動物園の役割をどうアピールしていくのか,などといった観点でも今後考えていく必要がある視点なのかもしれません。
大学の会議が延びてしまった関係で,若干遅れてのスタートだったため,十分に議論できなかった部分もあり,申し訳ありませんでした。ただ,今日の議論を終えた帰りの車の中で先生から「あんなことも,こんなこともできるかもしれませんね。」などと言っていただけてましたので,新たな視点からの共同研究に発展していくかもしれません!
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