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連携プロジェクト研究室紹介3(農学部・豊田研)

農学部の豊田研究室では、ストレスと「こころ」の関係に興味を持って研究しています。みなさんは普段から「ストレスに弱い」、「こころが折れる」という言葉を使いますよね。では、「ストレスに弱い」、「こころが折れる」というのは、身体のどういう状態を指すのでしょうか?実は詳しいメカニズムは、ほとんど分かってないのです。私たちは、ネズミたちの間で起こる社会的なストレス(闘争など)で、「こころ」がどう変化するのかを調べています。最近、とても興味深い研究結果が出ました。それは、自分よりも大きなネズミにいじめられると、巣作りをしなくなるという現象です。「巣作りをしなくなる・・・」は、言いすぎでした。巣作りはしっかりできるのです。なかなか巣作りを始めようとしないのです。巣作りはネズミの本能行動で、自分の体温を保ったり、外敵から身を守ったりするための行動だと言われています。鳥や魚、昆虫も巣作りをしますよね。こういう大切な行動を先延ばしにするのはなぜでしょう?自暴自棄になっているのか?何もやる気がしないのか?他に気になることがあるのか?・・・いろいろ想像できますね。でも、きっとこのいじめられたネズミの「こころ」が変化してしまい、巣作りを先延ばしにするのだと思われます。 そこで私たちは、ストレスによる巣作りの先延ばしがどのようなメカニズムによって起きるのかを知るために、3次元カメラを使って、ネズミの巣作り行動を詳細に調べています。また、「こころ」は脳にあるといわれます。巣作り行動も脳で制御されていると思われます。私たちは巣作り行動を制御する脳の部位や神経回路を探しています。これらの研究をとおして、ストレスと「こころ」の関係が少しずつ分かってくれば、ヒトや動物がよりよく暮らせる方法が見つかるのではないかと考えています。

茨城大学農学部 豊田研究室 https://sites.google.com/site/iucafeedscience/home

巣を作り終えてあくびするネズミ


3次元カメラによるネズミ巣作りの観察(巣材を入れたところ)

巣が完成してネズミが真ん中で寝ています


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