今年で6回目となる、茨大・信大応用動物行動学合同セミナーが、10月27日(木)、茨城大学農学部こぶし会館A研修室で開催されました。このセミナーは、もともと1研究室を構成する教員数が少ない地方大学で、如何に研究室での学生教育を充実化させるかということ、また研究室生活に慣れ、ゼミに対する学生のマンネリ化を打破することなどを目的に、8年前に始まりました。基本は当研究室とラボ教員の兄弟子の研究室である信州大学農学部の動物行動管理研究室(http://karamatsu.shinshu-u.ac.jp/lab/ethology/)が中心になって企画してますが、開催地によって毎回ゲストスピーカー、ゲストレビュワーを加えて実施してます。今回は、本学農学部の豊田研究室の豊田先生と発表者として佐藤君、さらに当研究室の院生の指導をいただいている農研機構の矢用先生をお呼びして開催いたしました。
学生には対外的な発表ということになりますので、いつもの内輪で実施しているゼミとは違った雰囲気のなかで、いかに自分の研究が面白いのかということを他人にもわかるよう解説できる説明能力が求められます。さらに、このセミナーでは、「すべての参加者は、セミナー時間中に必ず1回以上質問をしなければならない。」という約束事を設けており、それぞれのバックグラウンドを知らない他大学の学生同士が様々な切り口で議論しあうことは、これから研究の取りまとめ時期に入る前に、もう一度自身の研究を見つめ直すよい機会となっているのではと考えています。
とはいっても、それだけがこのセミナーの目的ではなく、むしろセミナー後の懇親会において、こういう機会じゃないと、なかなか接する機会がない他大学・他研究機関の学生同士が交流し、お互いの状況などを教えあいながら、同じような研究についての悩みや面白さ、はたまた教員の愚痴などを話せるネットワークをつくるという方が、学生にとっては大きな経験として重要な意味をもっているかもしれません。今年は懇親会でも、多くの学生に自身の研究に関してプレゼンテーションする機会を設けましたが、心地よい緊張感の中、既に発表の終わった学生からやじが飛んだり、感嘆の声が広がったりと、なかなかよい盛り上がりを見せていた気がしました。1次会を行った生協食堂から、2次会では、場所を農場に移しましたが、日付が変わるまで楽しく盛り上がりました。複数機関での合同行事となるため、スケジュール調整など大変な面もありますが、研究室の名物行事として、これからも楽しく続けていければと考えてます。