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第13回かみね動物園・茨城大学勉強会を開催しました。

更新日:2020年10月22日

 前回開催の6月から、だいぶ時間が空いてしまいましたが、第13回の勉強会を23日に神峰動物園にて開催いたしました。

 今回は、6月末に開催されたICEE(国際環境エンリッチメント会議)の報告会です。本連携チームから3名(私も含めれば4名?)参加したのですが、会議での発表内容や国際会議へ参加してみての感想など、皆さんへの正式な報告ができていなかったこともあり、あらためて報告会という形で開催いたしました。

  ICEE自体は1993年から隔年で開催されている国際会議ですが、今回、第14回目にして初の日本開催ということで、最初にこの会議の概要や日本開催の経緯、その母体であるTHE SHAPE OF ENRICHMENT INC.,や誘致に尽力したSHAPE-Japanの紹介について、報告会の開始に当たり、小針の方から簡単に説明を行いました。あくまで報告会のイントロダクションとしてということで、極簡単なものとしましたが、いずれSHAPE‐Japanの皆さんに、あらためてお話いただいても良いかもしれませんね。

 ということで、早速報告会のはじまり、はじまり!

 最初は、本学修士の松田くんによる吸血昆虫サシバエの調査についての発表です。内容は修士論文研究の一部を構成するサシバエの飛翔移動に関する研究についての報告でしたが、国際会議期間中も様々な方からお話を聞かれたとのことでした。やはりどこの園館でも、吸血昆虫は大きな問題になっているようですね。あらためて、本研究に対する期待と責任を実感したようです。

 また、国際会議ということで、海外からの参加者と英語でのディスカッションも行わねばなりませんでしたが、言いたいこと伝えられたかな?本人としては、悪戦苦闘したとのことですが、前報で報告したように、発表者の皆さんは皆、堂々と対応しており、心配なかったですよ!

2人目は西川さんで、ポニーとシマウマのエンリッチメント実施例についての発表でした。今回の西川さんのように、会議では、新たなエンリッチメントの事例報告のような発表もたくさんありましたが、特にウマ科に対するエンリッチメント対策は全体的に少ないということで、色々お話を聞きに来ていただけたとのことでした。

 また、日本の園館でエンリッチメント資材としてよく使用される「竹」が、意外とアジア圏の動物園では利用されていないとのことで、それに対する反応が非常に良かったとのことでした。このような直接現場での取り組みに関して情報交換ができたことも大きな収穫だったのでようです。

 3人目は井上さん。フラミンゴのディスプレイと飼養管理状況との関係に関する報告です。飼育担当者として日々の管理作業で忙しい中、2014年から2017年までの4年間に渡る一日数回のディスプレイの有無に関する観察記録を今回の会議に合わせて取りまとめたものでした。

会議では、より詳細な行動に関する調査や因果関係を説明できるような観察の必要性などが指摘されたようでしたが、何気ない記録でも、飼養管理状況改善の貴重な事例や気づきにつながることを報告してくれました。

 今回、連携チームが発足して初めて、対外的な研究報告会、しかも国際的な会議に飼育員さんと学生、教員が一緒に参加しました。準備にあたっては、お互いの機関を行き来し、データを見直し、解析し、文章やポスターのデザインを考えたり、ときには、赤ちゃんを(私が)あやしながら、一緒になって取り組むことができました。初めての試みでしたが、連携活動の一環としてやれること、新たにやれそうなことなども気づくことができ、また学生教育とは一味違った楽しみも感じることができました。この経験を活かし、連携チームとして、我々の取り組みについて、今後一層の情報発信をしていけたらと思いました。

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